大腸癌が急速に増加しています。大腸の検査を受けましょう。 | |
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このページの最終更新日
2002年05月30日
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日本人の大腸癌で亡くな る方が急に増えています。 今世紀には、胃癌で亡くなる人よりも 大腸癌で亡くなる人の方が多くなると予測されています。大腸癌にはポリープから発生するものと、ポリープの段階を経ずに発生するものがあります。いずれの場合も早期に発見すれば、内視鏡で切除でき開腹手術をしなくても完治できます。下の写真は最近当院で発見され、その場で切除できた大腸ポリープです。
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(1)長い茎をもつポリープが発見されました。左上がポリープの頭部で、右下が基部です。 |
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(2)茎の部分を高周波で凝固しながら切断しています。画面下側にわずかに見えている白いものは高周波を通電するスネアです。切断するときも痛みはありません。 |
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(3)切断したところです。基部に前もって止血剤を注射してあり、凝固しながら切断するので出血していません。 |
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(4)切断したポリープを回収しています。黒い棒のように見えるのは『三脚』という細い器具で、切除したポリープ(B)をこれで保持しながら引抜きます。画面右上に断端(A)が見えます。 |
この患者さんも便の潜血反応陽性がきっかけでポリープが見つかり、内視鏡で完全切除できました。大腸ポリープは直径2cmを超えると約50%が癌化しているといわれています。ポリープを早期に切除することはこの意味で重要です。大腸癌にはポリープから発生するものと、ポリープの段階を経ずに直接発生するものとがあります。いずれの場合も早期に発見すれば開腹手術をせずに内視鏡で切除できます。肛門の近くから出血すると、出血した病気が何であっても鮮紅色の出血が見られます。痔の出血もポリープや癌の出血も血液を見ただけでは区別できません。血便が出たときや便を拭いたら血が付いていた場合も、『痔』と速断しないでぜひ大腸の内視鏡検査をお受けください。痔だと思って手遅れになってしまう直腸癌の患者さんは残念なことにあとを絶ちません。逆にポリープを切除したらその一部に癌があり、完全に切除されて癌が治ってしまったという方も決して珍しくありません。
当院では日本消化器内視鏡学会の認定を受けた消化器内視鏡専門医が最新式大腸電子内視鏡を用いて大腸の検査、ポリープ切除等を行っております。また平成14年12月から大腸内視鏡の挿入形状表示装置(UPD:オリンパス光学製)を導入しました。この装置によって放射線(レントゲン)を使用せずに大腸内視鏡が大腸の自然の走行に沿って無理なく挿入されていることを確認しながら検査できます。苦痛が少なく、かつ安全な大腸内視鏡検査を行なうことが可能になりました。レントゲンによる大腸の検査(注腸検査)も行なっております。
* 大腸癌健診で精密検査を要するといわれた方
* 便の潜血反応が陽性といわれた方
* 腸の具合が悪い方
* 最近排便の習慣が変わった方
* 排便時に出血があった方
* 大腸癌やポリープの心配な方
* ご家族に大腸癌やポリープの患者さんのいらっしゃる方
・・・ぜひ一度ご相談下さい
当院は大腸癌健診の精密検査施行医療機関です。
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