胃癌早期発見:土谷医院
胃癌の早期発見のため、すすんで内視鏡検査を受けましょう
内視鏡検査は思ったほど苦しくありません。
このページの最終更新日 2016年09月07日
 

女流漫才師の内海好江さんが胃癌で亡くなられたのは1997年10月6日でした。人生80年時代の今日、61才で他界されたことは誠にお気の毒と申し上げる他ありません。また、『平成教育委員会』などで活躍されていた逸見政孝さんも胃癌で亡くなられました。日本人の胃癌で亡くなる方は最近じわじわ減りつつあるとはいえ、癌による死亡の中ではまだまだトップの座をあらそっています。決して油断のできない病気です。

 胃癌で死なないためには早期発見が極めて重要なことは言うまでもありませんが、残念ながら現在のレントゲンによる胃の集団検診は決して十分な数の胃癌を発見できておりません。レントゲンによる集団検診の胃癌発見率は2012年度胃癌検診の全国集計では0.078%、つまり1000人検査しても1人発見できないというのが実情でした。同年度の内視鏡による胃癌の発見率は0.26%でレントゲンの約3倍の率で胃癌が発見されています。

また、当院の地元の富士宮市の2015年度の胃癌検診では個別の診療所で行った内視鏡検査では6047人の受検者から32人の胃癌が発見され、発見率は0.52%でした。同時期のレントゲンによる3755人の受検者からは4人で0.1%。内視鏡検査のほうが5倍の頻度で胃がんを発見できたのです。

なぜこのような差を生ずるのでしょうか。色々な理由があります。

1. レントゲン検査自体の限界:レントゲンは一種の『影絵』で、白黒写真なので色は分かりません。内視鏡検査は胃の内部を直接観察していますので粘膜の色も分かります。胃に病気が出来るとその部分に赤みを帯びて来ることが多いため内視鏡検査の方が病気を発見しやすい訳です。

2.内視鏡検査では内部を観察していて不審なところがあればその場で組織を採取して検査することができます。実際、非常に小さい極めて早期の胃癌ほど、組織検査をして初めて分かったという例が多いのです。 

3.レントゲンによる集団検診では、一度に40ないし50人という多数の検査をこなさなければならないため、どうしても粗い検査になりがちです。内視鏡検査は個別の診療所などで一例一例丁寧に検査しています。

 早期に発見すれば開腹手術せずに内視鏡で切除でき、胃が小さくならないので手術後に体力が低下することもありません。内視鏡検査は苦しいという声をよく耳にします。実はそんなに苦しくないのです。どうすれば楽に検査を受けられるでしょうか。苦しい目にあった人は検査前に行うのどの麻酔がうまく行かなかった方が多いようです。ゼリー状の麻酔薬をのどにためておく方法では十分に薬が行き渡らないことが多いのです。これはスプレーの麻酔薬を使うなどして確実に必要な所に薬を作用させれば解決できます。また、緊張する余り体の力が抜けないことも苦しくなる理由です。軽い鎮静剤を注射してリラックスしていただくと大変楽に検査が受けられます。当院では出来る限り苦痛の少ない内視鏡検査を受けていただけるよう常に心掛けております。上部消化管内視鏡検査は電話で予約を承ります

苦しくない内視鏡検査:当院で行っている内視鏡検査の方法をご紹介しております。


土谷医院 富士宮市小泉454−1 TEL 0544−26−2839 FAX 0544−22−1880。

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